2020年総括

早いもので今年も本日を入れて3日です。

 

2020年は予想もしないコロナ禍の中、本当に今までの価値観、やり方を根底から変化させられた1年となりました。

 

家づくりで当たり前である、上棟式でお施主様と一緒に食事をする事も4月から自粛しました。またzoomを使っての家づくり寺子屋®も行いました。緊急事態宣言の4月から6月はイベントも3回連続で中止しましたし、建築資材のストップ、特に水廻り商品はショウルームも閉館になりましたので、注文住宅を創り、施主様と一つずつ選んで頂くという自分達のこだわりも想いも上手くいかない状況になりました。一時期は大工さんが現場で使用する釘や基礎屋さんが扱う金物の欠品も重なりました。もちろん工期も延びましたし、新しく出会う方の機会も失いました。

 

100年に1度と言われている今回のコロナ禍の中、今までの常識は非常識になりました。

 

沢山の仕事がある世の中ですが、私どもはアナログの代表である現場で物創りをしておりますので、在宅ワークもオンラインでも仕事として成り立ちません。お客様である施主様が一生に一回の家づくりをしている中で、実際に会わずにオンラインで打ち合わせばかりをしてお引渡しをする方法も他の会社さんでは行っているそうですが、私は無理です。しかし、会えば感染リスクがお互いにある、、、ましてや子育て世代でお子様をお持ちの方も沢山おられます。

 

私どもの会社でも換気扇を常時回して、手指の消毒やお客様が帰られた後の除菌は徹底しました。しかし、まるでお客様やお子様、そして社員も自分も含めて、ばい菌を扱うような消毒作業には心が痛みます。小さいお子様がマスクをしている事、マスクを外した時に親がマスクをしなさいと言う瞬間を目の当たりにすると違和感もあります。もちろん逆の立場では同じ事をすると思います。

 

先日、知り合いから同業の工務店さん【他府県】からコロナ陽性者が出たと聞いたのでホームページを確認しました。トップページにはお詫び文、そしてスタッフの顔は分からない様にしておりました。おそらく社長さんの配慮でしょうか。その地元で有名な放送局は会社の実名を報道しておりました。直接知り合いではない工務店さんでしたが、この会社さんのスタッフや社長の気持ちを察すると本当に心が痛みます。一生懸命家づくりをしてきただけで、誰も好きでコロナに感染しておりません。どれだけ気をつけても、コロナに感染するリスクは誰でも平等にあるのです。そして報道される事により、次の被害である風評被害が残ります。商売をする中で風評被害は大変辛いです。ましてや、今のコロナ禍の中での風評は、プラス要素は全くなくマイナスでしかありません。そして自分の会社にこの事を重ねた際に何とも言えない恐怖も襲ってきます。

 

この辺りの感情は自分の問題かも知れませんが私はいつも、

 

自分で改善、解決が出来る事

 

他人や周りの人の協力があれば改善、解決が出来る事

 

その両方では改善も、解決も出来ない事

 

と物事を分けてから考えるのですが、今回の事は自分や周りの力を借りて改善出来る事はあるかも知れませんが、解決は出来ない事に分類されますので、コントロール出来ない事を考えても仕方が無いと考えるようにしようと思いました。しかし前述の複雑に絡み合う感情が出てきて、答えが無い問題文をいつまでも説きながら頭を抱えている1年となりました。

 

しかし、この経験は自分という人間の幅や奥行を与えてくれる事にもなったのかも知れません。

 

変化する事を恐れずに、来年も時代という見えない大きな何かに対して柔軟に対応していきたいと思います。

 

でも、、

 

どんな時代でも、変化をしてはいけない事はぶれずに真っすぐにシンプルに考えて、自分の信じた道を自分の足でしっかりと踏みしめて前に進んで行きます。

 

正しい事を正しい順番で行えば結果なんて後からついてくる。もしかしたら結果なんて他人や自分の都合で勝手に決める事なんて何も出ないかもしれない。

 

それでもいいと強く思える人間になりたいと思います。そして周りで頑張っている社員や業者さんと一緒に自分達を信じてくれた施主様に全力でお役に立ちたいと思います。

 

来年も縁があり出会った方には家づくりで失敗させないように寺子屋でお伝えしていきます。来年はもっと変化していきますのでお伝えする方法も変わっていく事もあるかも知れませんが、自分の魂が震える事、ワクワクする事を優先的に行っていきますので、2021年も縁創建工房をどうぞよろしくお願いいたします。

 

皆様、良いお年をお迎え下さい。