国産木材が森を守る?

国産木材が森を守る?

私たち、縁 創建工房が家づくりにおいてこだわることのひとつ、素材。
なかでも、木材についてはかなりのこだわりがあります。
木材といってもさまざまありますが、今回は大きく分けて「国産材」と「外国材」についてお話したいと思います。

建築業界のウッドショック事情

現在、国内で使用されている木材のおよそ70%は「外国材」といわれています。つまり、「国産材」の利用率は、30%程度というわけです。
日本の国土の67%は、森林。
なのになぜ、日本国内で自国で育った木材が普及しないのでしょうか。
なぜ、はるばる海の向こうからわざわざ船に積載し、輸入しているのでしょうか。

その理由のひとつは、外国材は安いから。

これは、木材に限ったことではないですが、この「安いから」という理由で海外から大量に仕入れ、それに依存し続けてきました。

その代償が、今建築業界を震撼させている新型コロナウイルス感染症蔓延に伴う

ウッドショック※1

なのです。

国産材を使う理由

縁 創建工房は、創業以来国産材を使っています。
なぜでしょうか?
その答えは

「日本国内に木材があるのに、なぜわざわざ外国材を使うのか?」

と、いたってシンプルな理由です。

しかしここで、皆さんの頭の中にはひとつの疑問が浮かぶのではないでしょうか。

国産材を使うということは、日本の森林を伐採し、森をなくすことになるのではないか?と。

実は、国産材を使わないことこそが、日本の森林を破壊することにつながっているのです。

国産材を使わなければ、森が朽ちる

日本の林業は、森のことを考え、木を育て、そして伐採しています。
例えば、令和の現在に伐採され、使用されている木は、戦後〜昭和中期に植えられた木々。
つまり、祖父母の代が孫の時代を考え植樹した木に、私たちは恩恵を受けているのです。

手入れされていない森が、大木ばかりになりうっそうと生い茂るようになると人が分け入ることができなくなるように、森を保つには樹齢サイクルを考え、伐採しなければ次の木も育ちません。
また、林業が廃れていくと、木々を運ぶ「林道」が使われなくなり、その林道が荒れ、さらに継ぎ手が減り、またさらに森が廃れていく・・・という負のスパイラルが生まれているのです。

家づくりでSDGsに取り組む

食に対して「地産地消」という言葉がよく使われていますが、
木材に対しても、まさに「地産地消」をすべきだと思います。

多湿な日本の風土にも適応し、成長した木ですから、日本の暮らしにも順応できる=心地よい素材といえるでしょう。
そして何より、日本国内の木を使うことで、日本の生態系を守り、風土を守り、雇用にもつながる。
国産材を使用するということには、こうした好循環をうみだす大きな魅力があるといえます。

それは、長年家づくりという木に携わる仕事を生業とする私たちが、企業として志す姿勢。
今、世界ではSDGs※2が叫ばれるようになり、日本でも少しずつではありますがその考えは個人のみならず、企業にも広がりつつあります。

日本の森を守る。

その選択は、私たちにかかっています。

地球に必要な選択肢を選ぶ、マイノリティな工務店

しかし、その選択肢にもリスクはあります。

それは、一般的に普及している集成材と比べると、国産材はコストがかかること。
そう、国産材しか使用しない縁 創建工房の家は、他社よりもどうしても高くなってしまいます。

さらに、縁 創建工房が厳選した素材は、納期が遅く、職人泣かせの扱いにくさ。
なぜならそれは、安く、大量に在庫も抱え、効率がよく、扱いやすく、クレームが少ないという、建築業界を顧客と考えて開発する企業の素材と真逆のコンセプトをもつ素材だからです。

つまりは、需要が少ない=流通が少ない素材。
必然的に受注発注となるため納期が遅くなります。

加えて、その開発目線は施主さまの方向にあり、決して私たち工務店側にありません。ですから、実際にその素材を使った家の「住人」を顧客として考え、身体にやさしい素材を開発している企業の優先順位は、“職人の扱いやすさ”にあるわけではないのです。だからこそ、熟練の職人が慎重に扱い、その素材のもつ性質を理解し、経年の成長まで考えて施工するため、さらに手間暇がかかります。

要は、国産材にこだわる事により海外の集成材よりは高くつくし、時間もかかる。

縁 創建工房は、そんな家をつくっているといってもいいかもしれません。

ですから、私たちは常にジレンマを抱えています。
私たちの理想を皆さんに押し付けることはエゴではないか、と。

しかし、日本で家づくりをしている会社として、“身近にある素晴らしい国産材を使うこと”は、私たちの使命であると考えています。

そうした家づくりで10年前に手掛けた施主さまの「居心地がいい」という“今の声”をお聞きするたびに、私たちの選択肢は間違っていなかった、と思えるのです。
と同時に、これからもこの課題にはずっと対峙しつづけていくのだと思います。

家とは、人生の1/3を暮らす空間。
その時間と空間を大切にしたい・・・。
そんな家をつくるために、そして、そんな時間と空間を求めておられる方のために、縁 創建工房は素材を選んでいます。

そして企業として自分自身に嘘をつかず、堂々とできることに誇りをもち、

地球に必要な選択肢ができるマイノリティな工務店

でありつづけたいと思っています。

※1 ウッドショック

新型コロナウイルス感染症による2020年5月のロックダウン解除後から、アメリカ国内を中心に世界中のリモートワークによる住宅購入やリフォームといった住宅建築需要増、加えて地球環境変動により、虫害や山火事等で原料が不足。コロナで製材所の休業を余儀なくされた中にその動きが加わり、世界中で木材価格高騰が引き起こされている
参照:経済産業省「新型コロナがもたらせる供給成約」

https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikaisetsu/hitokoto_kako/20210719hitokoto.html

※2 SDGs

持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)の略。
2015年9月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標のこと。17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の「誰一人取り残さない」ことを誓っており、先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なものとして、日本国内でも積極的に取り組む気運が高まりつつある
参照:外務省「SDGsとは?」

https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/about/index.html

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