知っておきたい! 不動産業界のしくみ

知っておきたい! 不動産業界のしくみ

注文住宅を建てたい! と思ったとき、一番のネックになるのが土地。

ご実家を引き継ぐなど、すでに土地をお持ちの方は問題ありませんが、それ以外の方にとっては家をつくる前にまず、建てる場所を確保しなければなりません。

しかし、やみくもに自分で行動しても大丈夫でしょうか?

そこで、知らないよりも絶対に知っておくべき、”不動産業界のしくみ”についてご紹介します。

最近の土地探し事情

土地を探すとき、皆さんはまずどんな行動をとりますか?
一昔前ならば、街の不動産屋さんを訪ねて探してもらうということもあったでしょうが、最近ではほとんどの方が、スマホで不動産ポータルサイトにアクセスするのではないでしょうか。

学区、実家に近い、会社へのアクセスが良い・・・などなど条件を絞れば、サクサクと検索できるので、本当に便利ですよね。何なら、そのまま自分で直接取引を開始してしまう方もいらっしゃいます。

しかし、それはちょっとまってください。

自分で直接不動産会社に問い合わせるのは、かなりリスクがあることなのです。

なぜでしょうか?

実は、そこに不動産業界ならではのしくみが潜んでいるのです。

一般的な不動産売買の流れ

まず、一般的な不動産売買の流れについてご説明しましょう。

例えば、土地を売りたいAさん(売主)は、
① 「この土地を売ってほしい!」と不動産業者(売側業者)に依頼します。
② ここで売側業者とAさん「媒介契約」という契約を結びます。
売側不動産業者は、
③ この土地の情報を公益財団法人によって運営されている『レインズ(日本不動産流通機構)』※という不動産物件情報交換のためのコンピューター・ネットワーク・システムに登録し、情報を他の不動産業者に広く公開します。

対して、土地を買いたいBさん(買主)は、
④ 「こんな土地を買いたい!」と不動産業者(買側業者)に依頼します。
買側不動産業者は、
⑤ レインズにアクセスするなどし、買主の要望に合った土地を探します。

⑥ 通常、こうして売買は成立。
⑦ 売主、買主それぞれが不動産業者に仲介手数料を支払います。

売側業者も、買側業者も、この仲介手数料が利益となるため、一生懸命お客様のご要望にお応えできるよう頑張ります。

片手仲介?両手仲介?

さて、ここで考えてみてください。
売側も買側も、同じ不動産業者だったらどうなるでしょうか?

売側・買側ともに同じ不動産業者だった場合、この不動産業者は単純に売手・買手双方から仲介手数料をもらえます。

つまり、利益が倍になります。

通常の売買(売買業者がそれぞれ異なる)を片手仲介というのに対し、
このように売り手買い手どちらもが同じ業者で売買することを両手仲介といいます。

さて、この両手仲介になると、以下のようなことを行う業者に出くわしてしまうかもしれません。

1.売側業者としてレインズに物件を登録し、他社から問い合わせがあったとしても、自社の顧客が見つかるまで「商談中」として売らない(囲い込み)
2.買い手としてその業者に問い合わせると、買い手が望む土地よりも「業者が売りたい土地」を勧められる
等々。

つまり、仲介手数料を2倍得るために、あの手この手で自身の利が叶うように取り組む不動産業者が実際にいるということです。

法廷に例えると、いわば「原告」と「被告」の弁護士が同じというイメージでしょうか。
こうなると、どちらにとっても最良の利益となるように寄り添うことは不可能。
ましてや双方の情報をがっちり握っているのですから情報を操作することは簡単なので、結果的に「自社の最良の利益」が最優先される、というわけです。

その最たる主戦場が、不動産ポータルサイトです。
顧客が自らアクセスしてくれるのですから、両手仲介を狙う不動産業者は顧客を選び放題。
こうして、買い手にとって不利となってしまう両手仲介や囲い込みが横行しているのが現状です。

もちろん、きちんと取り組み、しっかり判断してくれるまじめな不動産業者もいます。しかし、このように一部の業者によって買い手が不利益を被るような両手仲介を実践する不動産業者が横行することは「顧客にとってフェアではない」として、アメリカでは両手仲介が禁止されている州もあるほどです。
日本でも、ぜひ両手仲介などなくしてしまっては? と、思ってしまいます。

自分のために動いてくれるエージェントを見つける

では、いったいどうしたらいいの?

という声が聞こえてきそうです。

理想は、やはり自分のために動いてくれる「エージェント」を見つけること。

その土地のメリットだけでなく、デメリットをきちんと教えてくれるプロの視点が必要だと思います。土地を買いたい!と切望している人にとって、土地を売りたい業者の話術にかかれば、それが一番!とどうしても思ってしまうもの。

相手が「売りたい土地」ではなく、自身が「買うべき土地」を見極めるためには、やはり冷静に判断してくれる専門的な視点が大切でしょう。

土地は”探す”ものではなく、”選ぶ”もの

あなたが、どんな家を建てたいのか。どんな家に住みたいのか。
それによって、選ぶ土地は変わります。

また、この土地だったらこんな家が建つ、ここに希望の家をつくるのは難しい・・・といった見極めも、建築目線でないとできません。

家を建てることは、”ゼロから創り上げる”クリエイティブなしごと。

だからこそ、その土台となる土地は非常に重要です。

しかし、皆さんは土地=場所になっていませんか?
今一度、その考えを捨ててみてください。
家づくりにとって、もちろん場所は大切。
ですが、ご自身にとって100点満点ではなく80点の「場所」だったとしても、これから始める家づくりで、その満足度を120点にすることもできるのです。

場所ではなく、ぜひ「土地」に目を向けてください。

土地は、探すのではなく選ぶもの。

なぜなら、”あなたの家”をつくるには、”あなただけの限られた条件”に見合った土地を厳選しなければ、住みたい家が建てられないからです。

土地を先に購入してしまうと、その枠の中に収まる家しかつくることができません。
土地に縛られて、理想の住まいがつくれないなんて、本末転倒ではないでしょうか。
ぜひ、このことを今一度考えてみてください。

そして、不動産ポータルサイトを見るのをやめましょう。
見れば見るほど、ほしくなってしまいますから。

※ レインズ・日本不動産流通機構
Real Estate Information Network Systemの略で、REINS(レインズ)。
買い手にとっては最新のより多くの情報を得られるために、また売り手にとってはより有利な条件で売却できるような仕組みづくりとして生まれた、不動産物件情報交換のためのコンピューター・ネットワーク・システム。宅地建物取引業法に基づき、国土交通大臣の指定を受けた「指定流通機構」である全国4つの公益社団法人や公益財団法人によって運営されており、加入不動産業者のネットワークで結ばれている。
レインズのネットワークシステムには、一般顧客はログインできず、加入不動産業者のみが閲覧できる。つまり、不動産ポータルサイト上には公開されていない”レアな物件”もあるため、加入不動産業者に物件探しを委託することで、レインズならではの情報を手に入れることができる、という利点がある。

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