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2025年05月14日 社長ブログ 社長コラム
当たり前基準:断熱性能、気密性能編
以前からブログでもコラムでも、
当社が主催する家づくり寺子屋®、
まみたんセミナーなどでも何度も同じ事を
お伝えしている事があります。
せっかく家を建てるなら、
最低基準の性能を担保しましょう。
という事です。
最低基準=当たり前基準
だと考えます。
大切な事ですので、繰り返し何度もお伝えしますが、
最低基準の性能とは、
断熱性能+気密性能
耐震性能
耐久性
上記項目となります。
あなたがどこで建てても、
金額がいくらでも新築でもリノベでも、
この項目は必須項目だと考えます。
今から建てる皆さんに
「当たり前基準」をお伝えしていきます。
今回は当たり前基準(断熱性能、気密性能)編です。
建築業界では2025年4月から法改正があり、
義務化になった項目があります。
①断熱等性能等級4(UA値0.87以下)の義務化
※注意:6エリアの場合
②4号特例の縮小
この2点です。
ここで改めて注意点があります。
題名の断熱性能で考えると、
断熱等性能4が義務化になっても、
まだまだ性能値が低いという現実です。
更に、断熱性能で特に注意点が必要な事は、
段階的に断熱性能が今後も引き上げられる点です。
近い未来で言うと、2030年には断熱等性能等級5
(UA値:0.6以下)が義務化になります。
5年後です。
そして、5年後に等級5が義務化になっても、
まだまだ断熱性は低いのです。
ではどうすればいいのか?
断熱等性能等級は6(UA値:0.46以下)の家を
一つの目安として下さい。
しかしながら、断熱等級6でも、
日射取得が期待出来ない配置や、
エアコンなどの熱源が弱い場合は、
冬は寒く感じるかと思います。
因みに、この等級6は2035年に
義務化になると言われていますが、
現時点ではまだ決まってはおりません。
現在、業界を賑わしている、
GX志向型住宅は、断熱等級6が条件です。
GX志向型住宅は他にも諸条件がありますが、
この断熱等級を6に引き上げた事は良い事だと思います。
ここまで読んで頂きピンときましたか?
2025年 → 等級4(UA値:0.87以下)
2030年 → 等級5(UA値:0.60以下)
2035年 → 等級6(UA値:0.46以下)
今から5年後には確実に等級5が義務化になり、
10年後には等級6になる未来が明確に、
はっきりと見えているんです。
にも関わらず、今から建てる家は等級4~5で建てる
選択をすれば後悔する事に繋がります。
住宅ローンは35年支払います。
将来を考えて、最低限の判断はして頂きたいですし、
あなたが住む家の性能の選択を
そもそも「建築会社に託す事」も止めて下さい。
まだまだ意識が低い業界です。
皆さんが自分で学び、
建築会社に「自分の意志で依頼」をして下さい。
断熱等性能等級6(UA値:0.46以下)
これは当たり前基準です。
耐震は家族の命を守る事や、
住み続ける事が出来て、
資産価値を守る事などと関係しますが、
断熱等級は健康と光熱費に影響を及ぼします。
暑くて寒い家では熱中症リスクや
ヒートショックに繋がります。
年間ヒートショックで亡くなっている方は
大変多い我が国です。
この原因は家の断熱性能です。
暖かくて涼しい家に住むには、
まずは断熱等級を上げる事を
最優先に行う必要があります。
2035年に義務化予定である等級6が、
断熱性能の最低基準であり当たり前基準です。
次に気密性能(C値)の話をします。
気密は断熱とセットで考えます。
結論、気密性能の数値目標は、
C値:1.0以下(理想は0.5以下)とします。
この数値を、気密性能の当たり前基準として下さい。
C値を1.0以下にする理由は端的に説明すると、
「隙間があれば寒くて暑く、
換気や空調の効率も悪くなる」からです。
また、気密性能1.0以下は施工上のハードルも
さほど高くなく、コストアップにもさほど影響を与えません。
これ以上の説明は不要かと思います。
C値の当たり前基準は、1.0以下(理想は0.5以下)です。
最後に、今回の記事では、
当たり前基準の断熱と気密を説明しましたが、
建築会社さんに「そこまで必要ない」と
言われた場合は、その「理由」を聞いて下さい。
理由を聞いて、あなたが納得したのならいいのですが、
「金額がアップするから」と言われた場合には注意点が必要です。
今現時点で断熱の未来が確実に変わると
業界人として分かっているのに、
最低基準の断熱、気密性能の家を作っている、
あるいは自社都合の中途半端な断熱性能、気密性能を
あなたが住む家に押し付けられる事は違うと思います。
そのような行為は、
会社都合の身勝手な行為だと私は思います。
しかしそれでもあなたが、そこに引っかからずに、
納得するのならそれはそれで問題はありません。
実際に住み、子供が育ち、いずれ子供の実家になる
家を建てるのはあなたであり、
35年のローンを返済するのもあなたですから。
暖かくて涼しく光熱費がかからない
環境に良い家に住んで欲しいと願います。
この情報がお役に立てれば幸いです。