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2025年05月28日 社長ブログ 社長コラム
失敗しないリノベーション:ローン編
リノベーション(以下リノベ)と新築工事は、
進め方や注意点が大きく異なる点があります。
この「失敗しないリノベーション」シリーズでは、
リノベならではの注意点をテーマごとにお届けします。
第3回目は「ローン編」です。
実はリノベには、新築とはまったく異なる
「ローンの落とし穴」があるのをご存知でしょうか?
今回は、
「審査が通らない理由」
「選ぶべき金融機関」
「準備しておくべき資料」など、
知らないと失敗するお金の話をお伝えします。
リノベの場合、
住宅ローンには重要な注意点が沢山あります。
金融機関は、住宅ローンを審査する際、
借りる本人の信用だけでなく、
物件自体の価値も評価します。
新築住宅の場合、
土地の担保評価
建物の担保評価
この二点を重視します。
土地の担保評価とは、
エリア
面積(大きさ)が影響します。
駅から近く、面積が大きい場合は、
資産価値があると判断されて、
借入をする債務者側にとっても有利側に働きます。
建物の場合は新築住宅ですので、
木造、鉄筋コンクリート造、鉄骨造などにより
多少の担保評価の違いがありますが、
住宅で多い木造住宅の場合は
どの会社で建築をしても、
担保評価に影響はありません。
では、今回の題名であるリノベの場合を考えます。
土地の担保評価は新築と同様です。
しかし建物の場合は、
築年数が担保評価に影響しますが、
木造住宅の場合は築20年程度で試算価値は0円になります。
つまり、築年数が浅い(築浅)物件が
有利にはなるのですが、
そのような物件ではリノベをしないと思います。
今回では、仮に築20年以上の物件の条件としますが、
銀行の考えは建物の担保評価は0円なのです。
※評価したとしても100万~500万程度です
そして、リノベ前提で物件探しをしている方が、
たとえば、「土地付き中古住宅(2500万円)」
の物件を検討しているとしましょう。
リノベ代金は2000万です。
中古付き物件:2500万
リノベ代金:2000万
合計:4500万
※諸経費含まず
ここで借入をする方が
銀行に物件+リノベ代金の合計、
4500万の事前申し込みをしました。
否決される可能性が高いのです。
なぜか?
先ほど説明した通り、
銀行は建物の担保評価が低いのです。
築20年以上ですから。
そもそも現在中古住宅付きで販売されている金額は、
2500万なのです。
銀行としては当然の判断です。
冷静に考えれば納得のいくロジックですよね。
しかし、ここでリノベするなら担保評価が上がるのでは?
と思われる方がいるかと思いますが、
残念ながら担保評価が上がる事はありません。
築年数が変更するわけではないからです。
よって2500万の価値の物件なので、
2500万が最大の融資額となるのです。
では、リノベ代金を含んだ合計の4500万の
住宅ローンは不可能なのか?となりますが、
取り扱い可能の金融機関はあります。
地銀、信金、JA、労金などです。
※基本メガバンク、ネットバンクは取り扱いをしていません
中古住宅付き物件とリノベをセットでお考えの方は、
ここはかなり重要なポイントとなりますので、
金融機関選定の際には注意して下さい。
※補足
物件代金2500万にリフォーム工事として、
大掛かりな工事ではない場合(水回り、壁紙の張り替えなど)
リフォーム代100万~500万程度なら
メガバンクなどでも取り扱いをしてくれる金融機関はあります。
最後に、更に重要なポイントをお伝えします。
物件から探し、気に入った物件を購入する。
では、次にする事は住宅ローンの申し込みです。
この申込み時には「担保評価」に加え、
もう一つ重要なポイントがあります。
金融機関はこのように考えます。
「物件資料を見ると、中古住宅付き物件が2500万ですね。
では、〇〇様が予定しているリノベ代金2000万の資料はどこですか?」
こうなります。
まだどの会社に依頼をするか決めていない、
あなたはリノベ代金の資料が無いので、
事前申し込みも出来ないのです。
ここで焦ってリノベ会社を探す、、とならないように、
事前準備が必要という事です。
事前準備とは、
「リノベを依頼する会社を探して決める」という事です。
ローンで失敗しないためには、
物件探しの前にリノベ会社を決めておくことが肝心です。
そして、金融機関選びも物件と同じくらい重要な選択肢です。
一つ一つを丁寧に準備していけば、
希望の住まいにぐっと近づくことができます。
この情報がお役に立てれば幸いです。