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2025年08月28日 社長ブログ 社長コラム

価値観との対話:“プロ施主”とは?

 

このシリーズでは、

家づくりの現場で私が感じてきた

「ちょっとした違和感」や

「本当に大切にしたいこと」を、

ひとつずつ言葉にしています。

 

素材や性能、デザインや価格──

選択肢があふれる今の時代だからこそ、

「何を選ぶか」よりも、「どう選ぶか」が

問われていると感じています。

 

家づくりは、

間取りや設備を決める作業ではなく、

“自分たちらしい暮らし方”を

見つける旅だと思っています。

 

このシリーズが、あなた自身の価値観と

向き合うきっかけになれば幸いです。

 

●プロ施主とは?

「プロ施主」とは、

YouTubeやSNSで得た知識を活かし、

専門家に対して自信を持って意見を言い、

まるでプロのような視点で

家づくりを進める方です。

 

自分の家を絶対に

失敗したくないという強い思いから、

知識を深めようとする姿勢は

素晴らしい努力だと私は考えます。

 

しかし、私は工務店として

一つ言いたいことがあります。

それは、「プロ施主が増える背景には、

SNSなどで不安をあおる情報が

多く流れている現状がある」ということです。

私ども工務店が常に努力を怠らず、

よりお客様のためになる家を建て続けていれば、

SNSで見られるような家づくりに対する

不安をあおるような情報は

少なくなるはずなのです。

 

今回は、プロ施主という

立場に対する私の意見と、

その実態について、

家づくりを進めるうえでの

注意点をお伝えします。

 

●プロ施主に対する懸念点

1、知識が実務に直結しない場合が多い

SNSやYouTubeで得た知識は確かに

基礎的な理解を深めるためには有益ですが、

実際の家づくりには

現場での経験が不可欠です。

知識は理論的なものであり、

実際の施工や、やり取りで必要となる

判断力や経験を補えるわけではありません。

プロ施主が持つ知識は、

あくまで「知識」の段階であり、

実際の現場では予測できない問題が

発生することがよくあります。

 

2、設計や施工に関する総合的な視点が欠けがち

YouTubeやSNSで得た知識では、

特定の技術や手法については

学べるかもしれませんが、

家全体のバランスを取るための

視点が欠けがちです。

家づくりには設計、構造、

断熱、気密、通気などの

複合的な要素が絡み合っています。

プロ施主は、

ひとつの要素に偏った知識を持つことが多く、

トータルバランスを取るための視野が

不足しがちです。

 

3、専門家とのトラブルやストレスが増える

SNSで得た知識を活かして業者に意見をする場合、

逆に業者との関係にストレスをもたらすことがあります。

プロ施主は、時に自分が学んだ情報に過信し、

実際の現場での判断と食い違いが

生じることがあります。

その結果、現場の専門家との

コミュニケーションに誤解が生じ、

家づくりが滞ることも少なくありません。

 

●プロ施主に対するリスク

プロ施主として家づくりを進めることには、リ

スクも多く存在します。

 

・予算オーバーの可能性

理論的な知識だけで進めていくと、

設計段階で予想外のコストが

発生することが多いです。

現場の状況や材料の選定ミスが、

最終的に予算を超えてしまう原因となります。

 

・完成後の後悔

施工の段階や仕上がりで理想通りにいかなかった場合、

その責任を施主自身が負うことになります。

自分の知識だけではカバーしきれない部分が

あることを忘れてはいけません。

 

・時間と労力の無駄

プロ施主として家づくりに関わることで、

時間をかけて調べたり、

業者とやり取りをすることになります。

結果として、

その労力が無駄になってしまう可能性もあります。

業者に任せておけば、

もっとスムーズに進んだかもしれません。

 

●家づくりには専門家に任せることが重要

家づくりにおいて最も大切なのは、

信頼できる専門家に任せることです。

建築家や施工業者は

実際の現場を知り尽くしており、

施主が抱える疑問や問題に

的確に答えてくれます。

プロ施主が持つ知識と専門家の

経験を融合させることで、

理想の家づくりは確実に

進めることができるのです。

 

私ども工務店も、常に努力を怠らず、

お客様のために最良の家を

提供するために日々努めています。

お客様の期待に応える家づくりを通じて、

少しでも不安を減らし、

安心して家づくりを

お任せいただけるようにしています。

 

■まとめ

家づくりは大きな投資であり、

何年も住み続ける場所です。

そのため、プロ施主という立場で

進めることには慎重であるべきです。

SNSやYouTubeで得た知識は確かに有益ですが、

それだけで家づくりに

取り組むことはリスクを伴います。

理想の家を作るためには、

専門家との信頼関係を築き、

プロの力を借りながら進めることが

最も安全で確実な方法だと

私は考えています。

 

私ども工務店は、

お客様のために最良の家を提供し、

後悔のない家づくりを実現するために

これからも全力で伴走しないといけません。