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2025年11月10日 社長ブログ

この国に、長く住む家は要らないのか。

 

日本では住宅の平均寿命が

30年前後と言われています。

 

世界的に見ても極端に短く、

アメリカは55年、

イギリスは77年とされており、

「どうして日本だけこんなにも壊されるのか?」

という疑問を持たれる方も

少なくありません。

 

でも、この状況は

“仕方がない”わけではなく、

“そうなるように

”仕組みがつくられてきた部分があります。

 

例えば、

戦後の高度経済成長期。

 

とにかく早く、

たくさんの住宅を供給する

必要があった時代には、

「質」より「量」が求められました。

 

住宅は

“ストック”ではなく

“消費財”として扱われ、

安く、早く建てて、古くなったら壊す

という流れが当然のものとして

定着していったのです。

 

そして今もなお、

税制や不動産流通の仕組みは

「古い家は価値がない」

「新築のほうが売れる」

という前提で設計されています。

 

つまり、“長く住まわせる”より、

“建て替えさせる”ほうが、

経済が回りやすい構造に

なってしまっている。

 

でも、

果たしてこのままでいいのでしょうか。

 

人口は減り、家は余り、

空き家は増え続けている。

 

エネルギーや環境負荷を考えれば、

壊して建てるたびに資源を使い、

ゴミが出る暮らし方は、

もはや時代に逆行しています。

 

「この国には、長く住める家が要らないのか?」

そうではなく、

「必要とされていない」ように

“されてきた”のだと思います。

 

もし、家が長くもつ設計や仕様で、

丁寧にメンテナンスされ、

暮らす人の愛着が込められていたら、

次の世代が引き継ぎたくなる

“資産”になるはずです。

 

「家は、住んで終わりじゃない」

 

そう考える人が少しずつ増えてきた今、

私たちは「壊さない家」

「住み継げる家」の価値を、

もっと多くの人に

伝えていきたいと思っています。