家づくりQ&A「家づくり目安箱」
Q.リノベーションはまずは気になる見た目だけ! あとは少しずつ・・・でOK?
A.ちょこちょこリノベより、フルリノベーションをすべし!
中古物件のリノベーションといえば
中古物件のリノベーションといえば、キッチンやお風呂といった設備の入れ替え・壁紙の張替えといった内装・外見がまるで新築に見えるように外壁をキレイにする・・・
といった気になる「見た目」を優先したいところですよね。
そもそも、中古物件を購入することの目的のひとつはそういった「見た目」をキレイにするだけで新築よりもリーズナブルにマイホームを手に入れられること。
ですから、初期投資を少なくし後々ゆっくり整えていくという気持ちはよくわかります。
では、一度シミュレーションしてみましょう
例えば築35年の家を購入したとします。
もちろん、ちょっと贅沢に最新型のキッチンやお風呂を入れるなど内装に力を入れたリノベーションを施したあなた。
15年住み続け、高級キッチンはまだまだ現役!見た目も十分だしお金をかけてリノベして良かったー!
しかし、よく考えてみるとこの時点で家自体は築50年モノになっています。
50年も経てば、柱や梁などが心配になってくるもの。
ですが、柱や梁といったいわゆる構造にかかわる補修は一度スケルトン(柱や梁までの状態にすること)にしないと変えられないことがほとんど。
つまり、柱や梁を安心・安全なものにするためにはこのまだ使えるキッチンを取り壊して施工しなければならないのです。
もったいない・・・。
というわけで、不安を抱えながら住み続ける―――。
これではせっかくリノベーションした家の価値が半減です。
構造にも着手しておくことが大切
リノベーションを考える場合、どうしても最新型のキッチンなどに目を奪われがちですがせっかく大規模な工事をするのですから、しっかり構造にも着手しておくことが大切です。
キッチンやお風呂はどんなに良いものを入れても20年も経てば劣化し、いずれ買い替え時期が訪れます。
設備の入れ替えは簡単ですが、構造はリノベの最初に手を付けておかなければ後々大きな費用がかかってしまう可能性があります。
また、最初に手を付けておくことで室内の熱効率を上げることができ、快適性の向上および光熱費にかかる日々のランニングコストを下げることもできるというメリットもあります。
現に新築であっても性能を重視していない物件を購入した方から「冬は寒くて仕方がない・・・」というお嘆きをよく聞きます。
つまり、新築であれ中古であれ性能をあげないと意味がないということ。
リノベーションをするなら見た目だけでなく、構造や性能のことなども重視してみてください。
もっと聞きたい、勉強したい方は 「家づくり寺子屋」