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2025年03月29日 社長ブログ 社長コラム

正しい知識:窓編

 

窓の選定と聞けば、窓の形を想像するかと思います。

 

引き違い窓

縦滑り出し窓

FIX窓

掃き出し窓

 

などです。

 

もちろん窓の形にはそれぞれ意味があり大事なのですが、

ここでは、窓そのものの種類からお伝えします。

 

窓の種類とは?

 

アルミサッシ

アルミ樹脂複合サッシ(以下、複合サッシ)

樹脂サッシ

木製サッシ

 

この4種類です。

 

海外ではアルミサッシは無く、

樹脂サッシか木製サッシとなります。

 

日本の住宅は樹脂サッシはまだまだ普及していませんが、

いずれ近い将来にはアルミサッシは無くなり、

複合サッシか樹脂サッシになります。

※YKKAPは2027年度(2028年3月期)に住宅用アルミサッシの生産を終了します

 

現在、住宅でのサッシ採用率は、

 

複合サッシ→70%程度

樹脂サッシ→33%程度

 

となっており、まだまだ普及していない現状です。

 

サッシ屋さんに聞くところによると、

今でもまだアルミサッシの新築があるそうです。

10年前なら業界の意識も低かったので、

まだ理解は出来ますが、2025年の現在では考えられません。

 

暑い、寒いの原因は断熱+気密とサッシです。

 

夏は73%熱が窓から出入りする

冬は58%熱が窓から出入りする

 

この事実があります。

 

外壁の壁構成の一部である断熱材は、

結露や通気などの問題があり、

検討する項目も沢山ありますが、

サッシは至ってシンプルです。

 

①アルミサッシ

②複合サッシ

③樹脂サッシ

④木製サッシ

 

この4択です。

 

次にガラスの枚数の選択もあります。

 

A:ペアガラス

B:トリプルガラス

 

単板ガラス(1枚)ではなく、

2枚以上のガラスになった場合、

ガラスとガラスの間は空気層になるので、

その隙間にスペースが生まれます。

 

ここにスペーサーという部材が入るのですが、

スペーサーにも、

 

C:アルミスペーサー

D:樹脂スペーサー

 

があります。

 

結論、樹脂スペーサーの方が、

より性能もよいのですが、防火地域では

使えないので施工エリアにて選択する事になります。

 

まとめると、

③樹脂サッシ+A:ペアガラス+C:アルミスペーサー

 

このようなイメージです。

 

話を戻し、サッシ本体の選択をする必要があるのですが、

ここでアルミサッシの事を詳しく説明する必要は

ないと思いますので、

残りは3つの選択となるのですが、

木製サッシは耐久性や防火地域などの問題があり、

大阪ではあまり現実的ではないと考えます。

 

つまり、複合サッシか樹脂サッシの2択です。

しかし複合サッシといえど、アルミを外側に

使っているので、性能はいまいちです。

 

このような事から今から家を建てる方は、

樹脂サッシの選択をして下さい。

 

とはいえ、コストもあるし、

今は複合サッシでいいのでは?とお考えの方に、

未来のお話をします。

 

将来、もっと断熱性能を高めたい、

あるいはサッシが壊れたなどの問題が

起こった場合、サッシを交換する事になりますが、

サッシの枠は交換が難しいという事を説明します。

 

通常の施工手順は、

※木造で一般的に多い施工手順として記載

※付加断熱ではない場合

 

上棟

間柱、筋交い施工

窓枠下地施工

面材施工(耐力壁)

★窓施工(複合サッシ)

透湿防水シート施工

窓廻り防水テープ施工

胴縁施工(通気工法の場合)

外壁材施工

 

このような流れになります。

 

つまり、★窓施工の後から外壁材の施工となるので、

数十年後に窓の交換をしたい場合は必ず外壁材を捲る事になります。

 

窓だけ交換したいのに、外壁まで改修工事をする事になるのです。

 

更に最近では断熱等級の考えが普及してきており、

付加断熱が増えてきております。

 

付加断熱の場合は前述の工程に外張り断熱も加わり、

防水工事、シール工事なども絡みますので、

更に壁構成は複雑になり窓の交換には大きなリスクを伴います。

 

また気密性からも外壁を捲る工事はよろしくありません。

 

このような事もあり、窓は新築を建てる際には、

将来を見越して、やはり樹脂サッシ一択として下さい。

 

数年前から先進的窓リノベ事業の補助金があり、

内窓リフォームが流行っていますが、

元の窓は触らず、室内側に窓が増えると、

開け閉めのストレスがあるかと思います。

 

内窓は理想ではなく、あくまで一つの対処法です。

 

樹脂サッシさえ新築時に採用しておくと、

仮に数十年後にサッシの建具が壊れても、

枠はそのまま残して建具の交換は可能です。

 

枠は樹脂なので交換する必要はありません。

 

現在ではカバー工法といって、

アルミサッシでも枠の上から樹脂枠を

上からはめる工法がありますが、

かなり高価であり、見た目問題もあります。

 

参考までに、カバー工法(樹脂)では、

家全ての窓に行うと200万以上かかります。

 

このように窓は簡単に交換出来ないので、

新築の際にしっかりとコストをかけて下さい。

 

この情報がお役に立てれば幸いです。