失敗しない土地選び:高低差(擁壁)(高基礎)(残土)(外構)編 | 更新情報|縁 創建工房 | 大阪 寝屋川 枚方で自然素材・高寿命の注文住宅・リフォーム・健康住宅

Model House

更新情報

NEW

2025年05月03日 社長ブログ 社長コラム

失敗しない土地選び:高低差(擁壁)(高基礎)(残土)(外構)編

 

家を建てる方は、土地あり、土地無しに分かれます。

 

土地が無い方は土地から探す事になりますが、

購入するまでに沢山のポイントがあります。

 

失敗しない土地選びシリーズでは、

確実に抑えておきたいポイントを

複数回に分けてお知らせしていきます。

 

第3回目は高低差(擁壁)(高基礎)(残土)(外構)編です。

 

高低差がある土地と無い土地(平坦)がありますが、

高低差がある土地は注意が必要な項目が沢山あります。

 

まずは、高低差がある土地のメリットです。

 

・高低差が高いと眺望が良くなる

・風が通りやすくなる

・日当たりが良くなる

・水害被害を受けにくい

 

この4点かと思われます。

 

他方、注意点(デメリット)としては、

 

①擁壁の費用がかかる

②高基礎の費用がかかる

③残土処理がかかる

④外構の費用が高額になる

 

などがあります。

 

メリットとデメリットが同じ数ですが、

デメリットの内容が非常に濃く、

注意が必要な項目が多いのです。

 

高低差がある事により、建築費用がアップする事はもちろんの事、

行政の指導や安全面の検討に特に注意が必要となります。

 

1つずつ解説していきます。

 

①擁壁の費用がかかる

擁壁(ようへき)とはコンクリートで作る構造物の事です。

駐車スペースの確保やプラン、

配置により擁壁の場所や規模が変わります。

擁壁工事は100万円以上かかる事は

ざらにあるので擁壁工事の予算に注意する必要があります。

また擁壁の施工方法は沢山あるので、

施工方法の検討も重要となります。

 

 

②高基礎の費用がかかる

擁壁と同じく、予算がアップします。

高基礎とは建物の基礎の高さを

通常の高さより高く(深く)する事です。

擁壁に比べると価格は抑えられますが、

高低差がかなりある場合や、

駐車スペース、外構計画によっては、

擁壁工事と高基礎の両方を行う必要があります。

また、基礎を高くすればするほど、

配筋などの構造の検討を行う必要があります。

 

③残土処理がかかる

土を処分する事を残土処理と言いますが予算がかかります。

敷地の高さが道路より2m以上ある場合では、

仮に駐車場を2台+駐輪所などを計画すると

残土処理代金は50万程度かかります。

 

④外構の費用が高額になる

敷地の大きさによりますが、

外構工事はどれだけ安価ですませても、

100万円程度は必ずかかります。

敷地が大きい場合はこの価格が

更に高額になっていく訳です。

高低差がある敷地の外構計画では、

高低差の処理問題がありますので、

平坦な土地に比べると、その対処に別途金額が発生します。

平坦の敷地でも建物は地盤面から

50センチ程度高くなるので、

外から家の中に入るまでに段差が必要です。

階段(段差)が付かない場合でも

ポーチが玄関前にありますので、

これで1段の段差となります。

1段=20cm程度の段差ですが、

この段差があればあるほどストレスになります。

仮に道路と敷地が2mの高低差がある場合、

10段以上の階段となります。

敷地が大きい場合は階段ではなく

スロープにする方法もありますが、

スロープ費用は高額にあり手摺を付ける必要もあります。

 

 

以上となります。

 

更に、宅地造成防災区域の場合では

行政の指導や届け出が必要な場合があります。

 

道路と敷地に大きな高低差があると

宅地造成及び特定盛土等規制法と関連します。

高さ1mを超える盛土、

2mを超える切土などを行う場合では、

届け出が必要となり、申請費用と時間がかかります。

 

同じく、宅地造成及び特定盛土等規制法により、

2段擁壁が禁止となっております。

 

※2段擁壁の補足説明

土地に高低差がある場合は土がこぼれる事を防止するために

必ず擁壁などで土留めをします。

※法面で対応可能な場合もあります

その擁壁が同じ構造体なら問題が無いのですが

擁壁Aの上に種類の違う擁壁Bがあれば、

擁壁が一体化していないと見なされ2段擁壁となります。

 

2段擁壁は行政から安全面での指導が

入りますので改善する必要があります。

場合によっては擁壁を全てやり直す必要があり

その場合は数百万以上となります。

 

しかし、安息角の考えで適応できる場合があります。

安息角は30度が基本ですので、敷地が広い場合、

安息角を用いて、擁壁や高基礎を検討しなくても良い場合があります。

 

このように、高低差がある場合は建築費用以外のコストが

かかる事が最大の懸念事項です。

 

仮に土地代金が2000万のエリアに高低差が大きいなどの問題で

相場より安い1700万で購入が出来たとします。

 

しかし高低差問題に500万かかれば

結局2200万となり相場より高くなります。

仮に300万で収まっても相場と同じ金額になるので、

それなら初めから2000万で平坦な土地を購入した方が

良かったとなるかも知れないのです。

 

とは言え、高低差がある土地しか無いエリアもあるので、

その場合では同じ高低差でも出来るだけ低い土地を

選ぶなどの方法も検討して下さい。

 

高低差がある土地の場合では、

建築屋との事前打合せが非常に重要となるので、

しっかりと準備をしてから購入あるいはプラン計画として下さい。

 

この情報がお役に立てれば幸いです。