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2025年05月21日 社長ブログ 社長コラム
失敗しないリノベーション:会社選び編
リノベーション(以下リノベ)と新築工事は、
進め方や注意点が大きく異なる点があります。
この「失敗しないリノベーション」シリーズでは、
リノベならではの注意点をテーマごとにお届けします。
第1回目は「会社選び編」です。
リノベをする際に当然ですが、
会社探しをする事になります。
SNSや「リノベ〇〇市会社」などの
検索で調べる事になります。
新築と同じなのですが、
リノベの判断基準がない場合は、
写真の見た目、自分の感覚を頼りに
資料請求をするなど進んでいきますが、
まずはリノベの会社を選ぶ判断基準を
持ってから探す事をお勧めします。
私が考えるリノベ会社の判断基準です。
①フルリノベの施工実績が多数ある
②フルリノベの金額が明確(答えてくれる)
③建築士が在籍している(社外でも連携しているか)
④性能を担保して提案が出来る(断熱、気密、耐震)
⑤物件探しから手伝いをしてくれる
⑥ライフプランの手伝いをしてくれる
⑦リノベの金融機関商品に詳しく紹介をしてくれる
⑧その他
1つずつ解説していきます。
①フルリノベの施工実績が多数ある
これは当たり前ですね。
建築会社といっても、得手不得手があります。
脅かれるかも知れませんが、
フルリノベの施工経験が無い、
あるいは少ない会社は沢山あります。
そもそもリノベをやらない会社もあります。
また大工さんの技術としては
新築とリノベの場合は、
リノベの方が技術と経験からくる知識が必要です。
リノベは過去施工経験が沢山ある
会社さんに依頼をしましょう。
②フルリノベの金額が明確(答えてくれる)
新築と違い、フルリノベは明確な
工事範囲の決まりが無い世界です。
古い基礎をどこまで補修するのか?
現在の躯体(軸組み)はどこまで交換、補強するのか?
かなり不透明なのです。
また、上張り工事でもフルリノベと
言い切る会社さんも沢山あります。
確かに見た目はフルリノベのようになりますが、
根本的な改善をしていない建物になります。
よって基礎、構造躯体の交換、補強などを
含んだフルリノベの金額を聞いて下さい。
フルリノベの実績が過去にあれば坪数さえ言えば、
概算でも答えてくれる会社さんがお勧めです。
③建築士が在籍している(社外でも連携しているか)
2025年4月から4号特例の縮小が始まっております。
今回の法改正ではリノベも影響を受けており、
既存の住宅の状態によっては、
確認申請をリノベの際に提出する流れになっております。
以前からリノベの場合でも
確認申請の提出をする工事内容もありましたが、
さらに厳格化されたイメージです。
普段、新築を手掛けている会社さんなら
問題はありませんが、リノベーション、
簡易的なリフォーム工事を専門に
おこなっている会社さんでは
建築士が自社に在籍していない事も
想像されますので、こちらも注意点になります。
④性能を担保して提案が出来る(断熱、気密、耐震)
これは重要ですね。
性能とは、断熱、気密、耐震です。
上張りなどの見た目重視で1000万以上かけたにも関わらず、
性能を担保していない事は問題だと考えます。
因みに断熱、気密、耐震性能をアップする事を、
「性能向上リノベーション」と定義します。
性能向上リノべをする際には必ず
壁、天井、床などを解体する必要があります。
逆に言えば、性能向上リノベのチャンスは
今回のリノベしかありません。
性能を担保する工事を強くお勧めします。
性能向上リノベの性能目標値
・断熱、気密
→断等性能等級6
・UA値:0.46以下(6エリアの場合)
・C値:1.0以下
・耐震性
→評点1.5以上
⑤物件探しから手伝いをしてくれる
別記事にも書きましたが、リノベには順番があります。
正しいスケジュールです。
物件探しから行う方は、会社選びをする前に、
物件探しからスタートする方がおられますが、
物件を探し始める前に、
建築会社を先に決める必要があります。
そして依頼をするリノベ会社が物件探しから
ワンストップで対応出来る事が理想です。
それが無理な場合は、リノベ会社が
不動産さんを紹介してくれるなどの
対応をしてくれるかもポイントです。
⑥ライフプランの手伝いをしてくれる
当たり前ですが、予算オーバーをしない
資金計画で進める必要があります。
その為にはまずはライフプランを
行う事をお勧めまします。
リノベ会社が提出してくる見積書と物件代の
合計があなたが返済できる金額だとは限りません。
⑦リノベの金融機関商品に詳しく、紹介をしてくれる
新築と違い、リノベの場合は金融機関の
選定も重要なポイントです。
別記事に詳しく書いていますが、
フルリノベの住宅ローンを専門に取り扱っている
金融機関は少ないのです。
⑧その他
今回、リノベをする原因を考えて下さい。
以前の家は「耐久性」が無かったので、
築30年程度でリノベをする事になった訳です。
今回のリノベで耐久性を上げる工事をしないと、
結局は同じ事を繰り返す事になります。
今回のリノベをする際に耐久性を上げる
提案が出来るリノベ会社が理想です。
以上、各項目の要点をお伝えしました。
何度も申しますが、リノベを検討する際には、
物件探しからではなく、まずは会社選びから
始めないといけません。
会社選びの判断基準を参考にして下さい。
この情報がお役に立てれば幸いです。