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2025年05月31日 社長ブログ 社長コラム
失敗しないリノベーション:資金計画編
リノベーション(以下リノベ)と新築工事は、
進め方や注意点が大きく異なる点があります。
この「失敗しないリノベーション」シリーズでは、
リノベならではの注意点をテーマごとにお届けします。
第4回目は「資金計画編」です。
リノベを成功させるためには、
「物件を買ってから考える」のではなく、
「予算内で無理なく叶える」ための
逆算的な資金計画がとても重要です。
進め方としては、
■ リノベには2つのケースがある
進め方は大きく分けて
以下の2パターンに分かれます。
A:物件を購入してリノベを行う
B:現在住んでいる家をリノベする
※なお、親からの相続や現金で中古住宅を購入した
ケースはBと同様の扱いになります。
■ A:物件購入からリノベをするケース
まず、物件から購入してリノベをする場合、
以下の方程式で資金を組み立てていきます。
総予算 - 物件価格 - 諸経費 = リノベ代金
例えば、
総予算:4,000万円
物件価格:2,000万円
諸経費:300万円
この場合では、 リノベに使える金額は
1,700万円 ということになります。
このように、リノベ代金は「残った金額」として
最後に決まるため、あらかじめ想定していた
リノベ内容が実現できないことが多々あります。
ここでポイントがあります。
リノベ代金1700万で望んでいる内容の
リノベが可能か否かという問題です。
深く資金計画を考えずに
物件選びをしてしまうと、
残った金額がリノベ代金になるので、
希望を全て実現する事が
出来ないかも知れないのです。
ここで総予算を上げる事は
本末転倒ですので、
総予算は確定です。
そして、諸経費も大きな変動はありませんので、
300万として確定です。
そうすると、総予算4000万と
諸経費300万は確定となるので、
総予算から諸経費を引いた
3700万が物件代金と
リノベ代金となる訳です。
ここは何とも悩ましい問題なのですが、
私がお勧めする考え方は、
リノベ内容を先に決める事です。
■ リノベ内容から物件価格を逆算する
おすすめの考え方は、
「物件価格を先に決める」のではなく、
「実現したいリノベ内容から逆算して」
物件価格を決めるという方法です。
例えば、性能改善(断熱・耐震)を
含むフルリノベーションを希望し、
その費用が概ね2,000万円だとわかった場合、
総予算4,000万円 - リノベ費用2,000万円 - 諸経費300万円 =
物件価格の上限は 1,700万円
このようにして物件の予算を決めておけば、
物件選びに迷いが生じにくくなります。
暑い、寒い、耐震よりも、
見た目が綺麗になればいいという方は
上張りリフォームで良いかと思います。
リノベの場合は住みたい広さの
延床面積を先に決めて、
建築会社やリフォーム屋さんに
今までの施工例として
概算の金額を聞いて下さい。
仮に建築会社がリノベで
2000万かかるとなれば、
総予算4000万-リノベ代金2000万-諸経費300万=物件代金1700万となりますね。
このように考えれば、
物件代金の上限を先に決める事が
出来るので、狙って物件を探せる事になります。
また、この考えで物件代金が
1700万以上しているエリアなら、
いくら探しても同じ物件しか出てこないので、
エリアを変えるか、
リノベの内容の見直しをします。
※1階はリノベで2階は上張りリフォーム
■ 物件は先に買わないこと!
これが非常に重要なポイントですが、
絶対に先に物件を購入してはいけません。
なぜなら、物件によっては予算内で
理想のリノベができない場合があるからです。
正しい流れ
●気になる物件を見つけた
●リノベ会社に相談・調査依頼
●概算見積もりを確認
●問題なければ購入へ進む
この順番を守ることで、
予算オーバーや計画の崩壊を未然に防げます。
次に、
■ B:現在住んでいる家をリノベする場合
このケースは比較的シンプルです。
すでに物件があるため、
まずは希望予算を明確にして
リノベ会社に相談しましょう。
プランと見積もりの提案を
もらいながら計画を進めていきます。
なお、資金調達の面で
以下のような点もチェックが必要です。
・現金で行うか?
・ローンを利用するか?
・既存の住宅ローンの残債はあるか?
これらについては、
また別の記事で詳しくご紹介します。
■ まとめ:リノベ資金計画は「内容から逆算」が正解
・リノベで「何を叶えたいか」を明確にする
・必要な予算を把握する
・物件価格の上限を逆算する
・物件はリノベ会社と一緒に探す
この流れを意識することが何より大切です。
「買ってから考える」ではなく、
「叶えたい暮らしから逆算する」
この資金計画が、
リノベ成功への第一歩となります。
この情報がお役に立てれば幸いです。