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2025年08月19日 社長ブログ
“見えない部分”こそが家の価値を決める

家づくりを検討中のご家族は、
外観や内装といった
「目に見える部分」を最も
気にされる方が多い印象です。
デザインが美しいか、
内装材は美しく洗練されたデザインか、
最新の設備が整っているかなどです。
インスタなどでいわゆる
”映える”写真から、
これもしたい、これも素敵となるのです。
これらは住む人の満足度を
左右する大切な要素かも知れません。
しかし、
私が長年この仕事を続けてきて
強く感じるのは、
本当に家の価値を決めるのは
「見えない部分」だということです。
たとえば、
壁の中に隠れている断熱材。
どんなに高性能な材料を使っても、
施工が雑で隙間があれば、
その性能は十分に発揮されません。
また、断熱材の熱伝導率などの数値以外にも、
結露対策などの検討をしているかなども重要です。
特に最近では断熱等級6以上
(UA値0.4以下)にしようとすると、
付加断熱は必須なので
付加断熱と充填断熱の相性も
検討する必要もあります。
これらは完成後には誰の目にも触れず、
全て隠れる箇所に施工されます。
しかし、この隠れる箇所にある
断熱材が原因となり、
数年後の結露やカビ、
構造材の腐食といった重大な問題に
直結する可能性があるのです。
基礎や構造体も同様です。
そもそも、
しっかりと施工されているか、
地盤、基礎、耐震などの検討を
きちんと行っているのか?
建物を支える最も重要な部分で
あるにもかかわらず、
完成後は見えなくなるため、
ここでの施工品質が
家の寿命を大きく左右します。
見えない部分だからこそ、
職人の良心や、物つくりへの情熱、
そして、会社の姿勢が如実に現れるのです。
家づくりは、一つひとつの工程で
「誰も見ていないところでどれだけ真面目にやるか」
が問われます。
見える箇所を真面目にするのでありません。
見える箇所を真面目にやらないと、
素人の施主でも、流石に気づくので、
皆それは真面目に行うのです。
だから、見えない箇所をどれだけ考えて、
真面目に施工をするのかは、
私が長年家創りをしてきて、
本当にこだわってきた当たり前の事でもあり、
また難しい事でもあります。
コストを削るために見えない部分を
妥協することは簡単ですが、
それは必ず将来のトラブルとして
跳ね返ってきます。
だから私たちは、
現場で妥協を許さず、
正直な仕事を積み重ねることを
徹底してきました。
本当に価値のある家とは、
10年、20年、30年と経っても
家族が安心して快適に暮らせる家です。
その価値を支えているのは、
見えない部分への徹底した
こだわりと誠実な施工です。
私はそこにこそ、
家づくりの本質があると考えています。
答えは施工中の現場にあり、
数十年先に出るのですが、
その時に後悔の無いように、
しっかりと検討をして欲しいと願います。