断熱性能を考える基準となるのは、夏?冬? | 家づくり目安箱|縁 創建工房 | 大阪 寝屋川 枚方で自然素材・高寿命の注文住宅・リフォーム・健康住宅
Q & A

家づくりQ&A「家づくり目安箱」

性能に関する質問

Q.断熱性能を考える基準となるのは、夏?冬?

回答

A.冬を基準に考えるべし。

夏と冬での断熱の考え方としては

夏:外の暑い空気を遮断する
冬:暖房で暖められた室内の空気を外に出さない

という違いがあります。
ですが、いずれにせよ「熱を遮断する」という概念は同じ。
では、その熱はどこから入りどこから出て行ってしまうのでしょうか?

そう、窓です。

この窓の重要性についてはQ.窓は何でもいいですよねでもお答えした通りですが、
窓についてもっと深掘りしていけば、ガラスの種類に辿り着きます。

ガラスには断熱タイプ日射取得型ガラス)遮熱タイプ(日射遮蔽型ガラス)というものがあります。

参照:https://www.ykkap.co.jp/consumer/satellite/products/articles/feature/025/

遮熱タイプは日射(熱)を入れにくいガラス。
また、断熱タイプとは日射(熱)を入れやすいガラスです。

この特徴を上手に活用し、効率よく配置することがポイントとなります。

そこで重要となる季節が冬です。

夏のことを考えれば、全面日射遮蔽型ガラスにしたいところ。
ですが、冬の場合室内の温かい空気を外に出さないというミッションがあると同時に、
太陽が与えてくれる貴重な熱(日射)はどんどん採り入れたほうが効率よく室内が暖められます。

そこで、南向きの窓だけは日射取得型ガラスにします。

すると、自然のエネルギーにより室内温度も暖められることになるのです。

では、夏はどうでしょう。

ポイントはガラスの内側ではなく、外側で熱を遮断すること。
日射遮蔽型ガラスとはいえ、完全に熱を採り入れないというわけではないのでどうしてもガラスを介して熱は取り込まれてしまいます。
そこから、その熱を外に出すのは至難の業。
つまり、ガラスの内側に取り付けられたカーテンやロールスクリーンでは熱を遮断することは困難だということです。

夏においては
窓そのものの機能に頼ることなく、まずは入れない工夫が必要。
そう、いにしえからの日本の夏の風物詩でもある「すだれ」は理に適ったアイテムなのです。

最近では、外付けブラインドやサンシェードといった外側で遮断するアイテムもあります。
これらのポイントを理解したうえでうまく熱をコントロールし、効率の良い快適生活が送れる家づくりをめざしてください。


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